スクールポリスのこと

 spitzbaraさんのブログを読んで考えたこと。

http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/64617042.html
 

 テキサス州の学校でスクールポリスが子どもたちの「授業妨害行為」を取り締まり、逮捕までしているという話。 


 学校で、自分の子どもが『問題児』によってケガさせられる危険を恐れる親によるクレームの力も、スクールポリスとは無関係ではないだろう。

 保護者の『不安』や『苦情』が学校に持ち込まれる。学校はそれに対応するべく『規則を強化』する。この繰り返しによって、子どもたちの『自由』がじわじわと掠め取られていく。

 保護者から学校や先生に伝えなければいけないことはある。学校側も親からの申し出に真剣に対処しなければいけない。

 しかし、時々、何のため、誰のためということを忘れてしまい、ただ不安や苦情をぶつけて、結局は誰にとっても、あまり好ましくないルールを作って、窮屈になった感じだけを残して終結させるということにつながっていないかと、ふと、思う。



 また、このブログの発達障害や知的障害を持つ子どもたちにも、この基準によって逮捕されていると記されている。

 それで私はコメント欄に
 
 スクールポリスによる取り締まりは、発達障害や知的障害を持つ子どもたちの新たな排除ではないかと書き込んだ。

 なぜかというと、こんな話を聞いたから。
 
 自閉症の子どもが、親の希望で普通学級で学習していた。この自閉症の子どもはクラスメートを殴ったり、先生を殴ったりということが何度もあった。中学生になるころには、彼は人一倍体格がよかったことから、殴られる側がより危険を感じるということがあったらしい。

 学校側は「彼にとって落ち着いて学習できる環境を与えたい」と、保護者にクラスを離れて学習することを提案。しかし、保護者側が「教育の機会均等の権利」を主張して、これを拒否して普通学級に在籍していた。

 しかし、学校(たぶん市の学区だと思う)が最終的に裁判所へ持ち込み、この自閉症の彼をスペシャル・エデュケーションクラスへ転校させるべきだと訴え、2年間の法廷闘争の後、彼はスペシャル・エデユケーションへ移っていったという。

 裁判所で争うことはお金もいる。担任の先生も出廷するなどで授業にも影響が出る。スクールポリスで一斉に取り締まるほうがラクで効果的というワケか。

 私は全く知識もなく、経験も不足していて教育の機会均等の権利と、スクールポリスのことについて何かを述べることはできない。

 でも、自閉症の彼も、同じクラスの子どもも、大人の議論から、置き去りにされていないかと、思った。